なぜ Fund Manager App は PC 専用なのか
モバイルファーストへの逆行を選んだ
Fund Manager App は、現時点で PC 専用アプリケーション として設計しています。
モバイルファーストが当然になった 2026 年において、これは逆行する選択に見えます。実際、社外からも「なぜ?」と聞かれることが増えました。今日はその意図を書きます。
私たちが届けたいもの
Fund Manager App が実現したいのは、世界トップクラスのファンドマネージャーが行う投資判断プロセスを、個人投資家がアクセスできる形にすること です。
ここで言う「判断プロセス」とは、単なる買い・売りの推奨ではありません。プロのマネージャーは、複数の情報を同時に俯瞰しながら 判断を組み立てています。
投資判断に必要な「同時表示」
私たちが現場のマネージャーから聞き取った典型的な作業画面には、次のような要素が 同時に並んでいました。
- マクロ経済指標(複数地域、複数指標を横並び)
- セクター別のパフォーマンスチャート
- リアルタイムのニュースフィード
- 自身のポートフォリオ現状
- 各種リスク指標(VaR / シャープレシオ等)
- 検討中の取引のシミュレーション
これらは、一度に視野に入っていることそのもの が判断の質を決める情報群です。
スマホでは「タブの切替」になる
同じ情報をスマートフォンで扱おうとすると、必然的にタブやページの切り替えになります。1 つの画面では同時に見られる情報が限られるからです。
すると何が起きるか。並列性が失われる。マクロ指標を見ている間にチャートは視野から消え、シミュレーションに切り替えると現状ポートフォリオが見えない。プロが「同時に見る」ことで成立させていた判断プロセスが、再現できなくなります。
試して、引き返した
私たちも一度モバイル版の試作をしました。レイアウトは丁寧に組み、UX も整理しました。けれども完成したものを使ってみて気づいたのは、それは「Fund Manager App」ではなく、別の何かだった ということです。
「同じ機能を縮めたもの」ではなく、「機能の核が削られたもの」になっていました。私たちが大事にしてきた誠実さの観点で、出すべきではないと判断しました。
結び
「すべての人に届ける」より、「届くべき人に深く届ける」。これは Fordart Limited 全体に流れる考え方でもあります。
将来、技術が進んでスマホで同等の体験が成立するなら、その時はモバイルにも展開します。けれども、それまでは PC 専用で構いません。手段ではなく、届けたい体験を中心に置く ことが、私たちが守りたい設計の起点です。
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